僕がワイナリーを作った理由
規模を追わないビジネスをしている経営者の本を読むシリーズ。自分のワイナリーを一から作り上げた人。
ワイン用のぶどうって食べるぶどうと違ってワイン用のぶどうがあるんだって。この人がワイナリーを作った当時は、ワイン用のぶどうを作っているところは日本になくて、食用ぶどうを転用したワイナリーとか、酷いところだと海外から輸入したワインを日本でボトルに移し替えて、国産として販売していたりする。ドイツに留学して本物のワイン造りを学んでた著者はその状況に疑問を持って、ワイン用のぶどう作りから始めるワイナリーを作ることを考えた。
40代前半で、扶養家族が4人いる中で起業して、資金を集めてワイナリーを作り上げた。
ワイナリーって品質を担保して作れる数量が決まっている。あまりに規模を広げすぎると品質が落ちてしまう。だから著者は、満足できる品質の量しか作らない。規模を追わないで、自分のワインのファンになってくれる人しかお客さんにしないで、商売をしている。で、その地道な商売がお客さんの支援を受けて、長い期間をかけて成功している。
ワイン用のぶどう畑に適した土地を新潟に見つけて、一から切り開いてぶどうの栽培からワインの醸造からレストランから宿泊施設、温泉など幅広くビジネスを広げていった。
田舎で、自然の中で自分のビジネスを育てていく、これは私の理想にするビジネスに近い気がした。
著者が作り上げたワイナリーはこんな感じ。
新潟のワイナリー カーブドッチ・ワイナリー
本を読んでて印象的だと思ったのは、従業員の向上心の話。向上心の高い従業員というと、私の場合儲けて出世して偉くなる人ってイメージが第一に出て来るんだけど、この本に出て来る従業員は、職人なので誰よりも美味しい料理を作りたい、とかそういう気持ちを持っている。評価の軸が、外部との競争とか、上司からの評価時なくて、自分との戦いだったり、お客さんからの美味しかったよって言葉だったりするんだろうな。と思った。私もできるなら後者を求める生き方をしたいね。
この本を読んでわかったのは、小さくても上場しなくても、ビジョンと実力があればビジネスを作っていけるってこと。また一つ人生の道しるべができた気がする。じゃあの。