シリコンバレーのVCの人の話を聞いた
仕事でシリコンバレーのベンチャーキャピタルの人の話を聞いた。以下、自分のための備忘録。
・アメリカでは、起業するためのコストは格段に下がっている。スタンフォードなんかの優秀な大学生の卒業後の選択肢で一番リスクが低いのが起業になっている。うまくいけばエンジェル投資家が出資して2年くらいビジネスを続けられて、さらに先があればVCからお金を引っ張って存続できる。もしうまくいかなくても、就職する際に起業した経験が評価される。新卒採用って概念もないし。
・投資するときに見るのは、経営チームとマーケット。テクノロジーは二の次。(VC出身の早稲田のビジネススクールの先生も同じこと言ってたな。)
・ベンチャーは5年くらいでIPOしたり買収されたりしてイグジットする。寿命が5年だと考えると、経営のスピードが速いのもわかる。終身雇用が前提の日本企業では社員が30−40年務めるわけだから、単純に比較するとベンチャーは6,7倍のスピード感で動いてると言える。
・VCが投資するのは100社みて、1社。その中で成功するのは3割程度。
シリコンバレーの話を聞くと、失敗しても次があるって文化が様々なチャレンジを生んでるんだと思った。日本だと失敗したらもう終わりだからね。
自分もダブルワークして一方では大企業の社員、一方では駆け出し経営者だけど、会社辞めて起業に集中して失敗したら、ただの無職のおっさんだからな。タリーズの松田公太さんの本にも書いてあったけど、日本で起業するには安定したキャリアを捨てて、失敗したらコンビニで数10年バイトして調達した借金を返すくらいの覚悟がないとできない。
というわけで自分もかつてはシリコンバレーのような起業家に憧れていたけど、今は自分なりの日本的な起業家を目指すことにしている。ダブルワークして、起業が忙しくなって利益が出て、会社を辞めて選任せざるをえないって状況を作り出そうと思う。
自分のモチベーションを分析すると、普通の起業家のような、IPOして成功してやろうって金銭的なモチベーションもないし、世界を変えようっていう理想に燃えたモチベーションもない。自分の手でビジネスを作るってのが面白いからやってる。
低欲望起業と名付けよう。成功したら低欲望起業っていう名前で本だそう。