MBAホルダーがものすごい勢いで起業する日記

メガベンチャーのマネージャー。現在起業準備中。起業するまでの軌跡を全て残します。

ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」を読み終わった。

ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」という本を読み終わった。これはハワード・ストリンガーの後にSonyの社長になって立て直した平井さんが自ら執筆した本。

平井さんは、ソニーを立て直したのもすごいんだけど、これからっていう時にぱっと社長を後任に譲った引き際がかっこいい。

私は経営者好きなので経営者の本を何冊も読んでるんだけど、起業家じゃなくて、サラリーマン社長の本を読んだのはほとんどないと思う。

平井さんは起業家じゃなくても読みたくなる。私はソニーと仕事していたり、ソニー系の会社に一時勤めていた時があるので、平井さん時代のソニーを非常に身近に感じた。震災の時はソニーの人と打ち合わせしてたりしたので、そんなのも思い出になっている。

平井さんはSCEA(ソニーコンピューターエンターテイメントアメリカ)の社長に35歳で抜擢されて、当時ボロボロだった組織を立て直して、その後SCEの社長になってプレステ3の失敗で赤字になってた事業を立て直して、ソニー本体の社長になってエレキが足を引っ張って大赤字だったソニーを立て直した。

プレステ3でCellが使われてる頃は半導体業界にいたので、Cellの仕事追いかけてたなとか思い出したりもした。懐かしい。

3社を立て直す中で、平井さんが取って来たリーダーシップとはどういうものか、が書かれている。私も管理職の端くれでリーダー業務をやっているので非常に勉強になった。

印象に残った言葉は、「肩書きで仕事をするな」「もし社内で選挙があるとしたら部下から選んでもらえるか?」というもの。

自分がちゃんと部下に信頼されるような人間になっていないと、部下がついて来ない。自分がそれをできていたかを考えると多分できていないな。

これは今の私のテーマにもつながる。自分の人格を高めないと人はついてこない。今実践している7つの習慣でも同じことが書かれていたと思う。

とにかく部下とコミュニケーションをとっているところも印象的だった。部下と対話してリーダーが本気で組織を変えようとしていることをわかってもらうことに時間をかけていたと書かれていた。これも大事だよね。言うのは簡単だけど、ソニーほどの大所帯で実際世界中を回ってやり切るのは相当なパッションがいると思う。

日本人としてビジネスをしているとどうしてもソニーの動向は耳に入ってくる。ウォークマンVAIOAIBO、プレステ、ブラビア、映画、ソニーショックCMOSなどのデバイスの躍進、などなど自分が10代から40代までみて来た歴史の裏側が見えて読み物としても面白い。

井深さん、盛田さん、大賀さん、出井さん、ハワードストリンガー、今の社長の吉田さん、プレステを作った久夛良木さんなど歴代の社長とか経営者の話も出て来て、経営者好きとしても楽しめる。

リーダー論としても勉強になる。

ついでにこの本の印税って平井さんが今後行う慈善活動に全額使われるらしいので社会貢献にもなる。

面白いしためになるし、寄付もできるし、非常に良い本でした。

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